2)日米大学院比較:システム編
なによりもまず、年限が違います。
ご存知のとおり、日本の大学院は修士課程と博士課程が完全に分かれていて、修士を取得した人が改めて博士課程を受験するというシステムをとっています。だから日本では「僕は修士2年生」とか「博士1年生」という言い方をするわけです。
一方アメリカでは「修士号」「博士号」はありますが、課程にそういった区別は無く(実際にはあるみたいだけど・・・・)、大学院生は「大学院生」というひとつの区分で表されます。
理系の大学院では「修士」は「博士課程を取れずに途中でドロップアウトした人が餞別程度に大学からもらうもの」のようです。
入学して二年目か三年目あたりに、ボスから
「この研究内容じゃあ博士号はあげられないよ。どうだい、かわりに修士号をあげるから卒業してみないかい?」
とでも言われるのでしょうか。
アメリカでは学生は金食い虫(年間300万くらい)なので、無能な学生は無用ということでしょうか。
怖い怖い。
そして最大の違いは博士号取得者の扱いです。
日本ではご存知のとおり、文部科学省が「博士号取得者をO年でO人まで増やす」といっているみたいですが、受け皿(就職先)の数がまだまだ少なく、「ドクター取ったはいいけど就職できない」といったようなケースが多いみたいです。
あれだけ一生懸命勉強しているのに悲しい話です。
ところがアメリカでは、博士号取得者は各企業から引っ張りだこで、噂によると給料も良いらしく、状況は全く違います。
某氏いわく、
「日本の倍くらい」
だそうです。
ホントかどうか知りませんが、かなりいいみたいですよ。さすが学歴社会アメリカ、勉強すればするほど給料上がるんだねえ、と単純に感心してしまいました。
こんななら、私だって将来不安な日本の博士より、優遇されているアメリカの博士を選びたくもなるものです。
こういう状況もあってか、途上国の優秀な学生たちはこぞってアメリカの大学院にチャレンジし、最終的にアメリカ永住を目標にしている方も多いそうです。
実際、「アメリカの大学院生の約半分が外国人」という統計もあります。
日本だと信じられないようなことですけど。
*事実と異なることがあるかもしれません。留学を考えている方などはこれを鵜呑みせず、ご自分でご自身の責任のもとに、志望学科のホームページなどから調べてみてください。
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